福嶌香代子 駐バルバドス大使より新年のご挨拶

令和5年1月4日
福嶌大使
新年明けましておめでとうございます。

昨年4月に当国に着任し、5月にサンドラ・メイソン大統領に信任状を奉呈した後にミア・モトリー首相、閣僚、議員、政府関係者、ビジネス指導者、学識経験者、各国大使・高等弁務官、国際機関代表、各国名誉領事を含め、バルバドスで多くの方々にお会いする機会がありました。

昨年11月30日には、首都ブリッジタウンで開催されたバルバドスの独立56周年及び共和制移行1周年の記念式典に参加し、バルバドスの人々と共に祝うことが出来ました。

バルバドスは、今、モトリー首相のリーダーシップの下、コロナ禍、気候変動、物価上昇という「三重の危機」(トリプル・クライシス)に立ち向かっています。小島嶼開発途上国であるバルバドスは、気候、災害等の影響を受けやすく、同国の脆弱性克服の取り組みを支援することが日本とバルバドスとの関係を増進する上で重要となっています。サルガッサムと呼ばれる浮遊海藻はバルバドスの多くの海岸に押し寄せ、深刻な影響を及ぼしています。日本は、国連開発計画(UNDP)への拠出を通じて、バルバドスを含むカリブ5か国のサルガッサム除去を支援する事業に協力しています。また、米州開発銀行(IDB)日本基金による沿岸地帯の管理等に関する事業や国際協力機構(JICA)による「カリコム省エネルギー推進プロジェクト」等も当国で進行中です。

コロナ禍で滞りがちであった人の往来も本格的に再開されつつあり、昨年11月には当国の環境保護・水産業の専門家4名が国際協力推進協会(APIC)の若手リーダー招待計画により訪日しました。また、昨年は、「語学指導等を行う外国青年招致事業(JETプログラム)」参加者2名と「文部科学省(MEXT)国費留学生」1名が渡日しました。当国のJET参加経験者が帰国後も日本関連の活動を通じ、両国の架け橋として活躍していることを嬉しく思います。昨年5月、西インド諸島ケーブヒル校のランディス学長を訪れ、日本とのバルバドスとの学術交流の推進について意見交換を行う機会がありました。昨年10月にはバルバドス・コミュニティ・カレッジの日本の図書寄贈引き渡し式に出席し、アレン校長、大学関係者、学生さんにお会いする機会がありました。

昨年5月にバルバドスの人々に日本を、日本の人々にバルバドスをより良く知って頂くために当館のインスタグラム(japanemb_barbados)を開始しました。日本とバルバドスの文化や当館の活動などについて、英語と日本語の両方で紹介していますので、御覧下さい。

本年も日本とバルバドスの人々にとってお互いがより身近な存在となり、両国の絆がより強いものとなるよう努める所存ですので、皆様の御支援と御協力をよろしくお願いいたします。末筆ながら、本年が皆様にとって良い年となりますようにお祈り申し上げます。

令和5年1月
駐バルバドス日本国特命全権大使
福嶌 香代子