宮坂祐介大使より着任のご挨拶

令和7年1月13日
宮坂大使

 この度日本大使としてバルバドスに着任しました宮坂祐介です。
 新年明けましておめでとうございます。皆様方にとりまして今年一年が良い年でありますようお祈り申し上げます。
 
 ここバルバドスにおいても、「日・カリコム交流年」としてさまざまな文化事業を展開し、日本とバルバドスの友好関係をさらに深めることができた一年となりました。2月には「カレンダー展」、3月にはデジタルハリウッド大学の高橋光輝教授のアニメーション講演会を開催しました。また「Read Japan Project」による 図書寄贈を行い、日本文学と文化への関心を高める機会を提供しました。 
 さらに、4月には「日本伝統舞踊“地唄舞”」の公演、9月には南陽市とのラーメン調理交流を通じて人々の絆を深めました。10月には、バルバドス初の日本映画祭および日本祭り、11月には日本柔道家による「国際対話事業」や、日本語教育専門家による「日本語学習ワークショップ」を開催し、多様な分野での交流を推進しました。 
 また、「文部科学省(MEXT)国費留学生制度」や「語学指導等を行う外国青年招致事業(JETプログラム)」にも多くの若者が応募し、合格者が渡日して日本での学びや活動に励んでいます。 
 昨年12月には東京で日・カリコム閣僚会議が開催され、バルバドスからシモンズ外務・貿易大臣が出席されました。この場で、カリコム14か国を対象とした無償資金協力「カリブ共同体諸国における産業開発及び技術移転計画(UNIDO連携)」が署名され、日・カリコム共同閣僚声明が発表されました。また、「対カリコム政策三本柱」が改めて確認されるなど、意義深い一年となりました。 
 
 バルバドスは昨年7月のハリケーン・ベリルによる損壊から、力強い復興を続けています。日本もその努力を支えるべく、バルバドス政府と協力しながら支援を続けています。8月にはカリブ地域統合防災アドバイザーがカリブ緊急災害管理機関に着任しました。
 また、草の根無償資金協力による「路上生活者支援施設兼防災シェルター整備計画」が、まもなく締結される予定です。今年もこれまでの協力や交流をさらに深め、両国の絆を一層強固なものとするために尽力してまいります。
 
 最後に、私自身についてですが、1990年に建設省に入省以来、国土交通省、内閣府を中心に勤務してまいりました。その中で我が国の質の高いインフラの海外展開や防災などにも携わってきており、そうした経験も生かしつつ、精一杯取り組みたいと思いますので、ご支援・ご協力の程よろしくお願い申し上げます。バルバドスでの事業展開などにご関心をお持ちの方はもちろん、何かお気づきの点やご質問、ご相談があればお気軽に当館(代表電話、Eメール)までご連絡下さい。
 
 
令和7年1月
駐バルバドス日本国特命全権大使
宮坂 祐介
 
<略歴>1990年建設省入省後、国土庁、国土交通省、在フランス日本国大使館、内閣府等で勤務。道路、土地政策、防災、不動産、建設業、インフラの海外展開等を担当。2022年~2023年、内閣官房・内閣府審議官、2023年~2024内閣府政策統括官(重要土地担当)。2024年より現職。