安全の手引き
令和6年4月10日
はじめに
海外生活の安全対策の心構えとしては、平素から皆様御自身が安全対策に関心を持ち、適度な警戒心を維持することにあります。現地での生活は、出張や観光目的で外国を訪れる場合と異なり、更なる警戒が必要となります。 この「安全の手引き」では、バルバドスで生活する上で、予期せぬ犯罪に巻き込まれないよう、事前に気を付けるべき事柄をとりまとめました。皆様の安全な生活に少しでも役立てば幸いです。
在留届・たびレジ登録のお願い
「在留届」は、御本人及び御家族の各種領事手続きの際に利用されるだけではなく、邦人が事件や事故に遭った場合や緊急事態発生時等に、必要に応じて緊急連絡先(関係者)への連絡を行うために使われます。また、バルバドスにておきた事件や事故、生活のための情報等を当館より発信しますので、3か月以上滞在する場合は在留届、三か月未満の滞在予定の方はたびレジより登録手続きをお願いします。
(2) 最近の犯罪発生状況
バルバドスは観光業が国の大きな収入源であることから、政府は治安対策を重要な課題として取り組んでおり、カリブ諸国の中では比較的治安が良いとされていますが、空き巣、窃盗、強盗、性犯罪、麻薬関連の犯罪などが多く発生しており、観光客が被害に遭うケースも散見されています。また、2023年に発生した21件の殺人事件の内、14件は銃器によるものでした。
(3) 防犯のための具体的注意事項
ア 住居防犯
〇 住居の選択
警備員が常時駐在するビル型又はタウンハウス型の共同住宅が比較的安全と言えます。 独立一戸建の場合は、番犬や警報設備の設置などを検討して下さい。
〇 住居の警備方法
施錠式ゲートの付いたしっかりした外塀があることが望ましく、必要に応じて有刺鉄線等を設置することをお勧めします。監視カメラの設置も防犯に効果的です。
夜間に暗がりをつくらないために、外灯などの照明機材を設置することをお勧めします。
外部から侵入が可能な窓には、頑丈なバーグラー・バー(防犯柵)を設置することをお勧めします。また、警報装置(出来れば警備会社と自動リンクしたもの)を設置することをお勧めします。必要があれば番犬を飼うことも有効です。
イ 外出時の注意事項
○ 外出するとき
・ 夜間の外出はできるだけ控え、暗い場所や人通りが少ない場所を歩かないようにする。
・ 夜間のビーチは麻薬取引の現場となる場合があるので、近づかないようにする。
・ 夜間の一人歩きや、女性だけでの行動はしないようにする。
・ 現金の所持は必要な分に限定し、貴金属や宝石などの装飾品は身に着けないようする。
・ 両手がふさがるような沢山の荷物を持たないようにする。
・ ID(免許証など顔や居所がわかるもの)と家の鍵は別々に持つようにする。
・ 鞄などは肩からたすき掛けにして持つなど、肌身から離さないようにしましょう。
・ 見知らぬ人に話しかけられても、相手にせず、その場から離れる。
〇 買い物するとき
・ 現金や財布を他人に見られないようにする。
・ 少額の買い物以外は現金払いを避け、クレジットカードなどを利用する。
・ ATMを利用する際は、人目があり建物内に設置されているものを利用する。
・ 夜間に一人での買い物は避ける。
・ レストランや映画館、化粧室等では財布やハンドバッグは膝の上に置くなどして身体から離さないようにする。
・ 荷物は床や空いている椅子においたり、椅子の背もたれに掛けず、常に目の届くところに置く。
○ 犯罪被害にあったとき
・ 犯人に銃やナイフを突きつけられた場合は、抵抗しない。
・ 犯人の顔を凝視したり、反撃するなど、相手を刺激する行動は避ける。
・ 警察と大使館にすぐに連絡をする。
ウ 生活面での注意事項
○ 隣近所
・ 日頃から近所にはどんな人が住んでいるのか関心を持つ。
・ 緊急時に連絡が取れるように、日頃から良い近所付き合いに留意する。
○ 訪問者
・ 必ずドアののぞき穴やインターホンで相手を確認する。
・ 心当たりのない訪問者には十分に注意し、安易にドアを開けない。
・ 不審だと思った場合は、迷わず警備員や警察に連絡する。
○ 使用人
・ 使用人には、日頃から貴重品の所在を明らかにしない。
・ 現金等を目につく場所に置かない。
・ 使用人を過度に信頼しない。
○ 家族
・ 家族の行動予定は毎日確認しておく。
・ 緊急事態が発生した場合の連絡先や集合場所などを、あらかじめ家族内で決めておく。
・ 携帯電話など、家族間の連絡手段を確保しておく。
○ 電話
・ 相手が信用できない、確認できない電話には、応じない。
・ 電話で安易に個人的な情報(住所、身分、職場など)を話さない。
○ 郵便・配送物
・ ドアを開ける前に必ず宛先と発送人を確認する。
・ 宛先が分からない、明確でない、心当たりのない郵便物は、警察等関係機関に通報する。
・ 配達人の所属事業所が不明確な場合には、十分な注意を怠らない。
・ 変なにおいや音、液体漏れがあった場合は触らずに警察へ通報する。
○ 鍵
・ 家の鍵は財布やIDなどと一緒にせず、別々に保管する。
・ メイド等の使用人には鍵を預けない。
・ 玄関などの扉には、2つ以上の錠前を設置したり、暗証番号入力式機器などの導入を検討する。
○ 旅行
・ 旅行などで家を長期間空けるときは、信頼のおける人以外には口外しない。
・ 部屋や外灯の一部の照明を点けたままにするなどの防犯対策を講じる。
・ 電気、電話、水道などの料金を事前に支払っておく。
・ 警報装置の作動状況を確認しておく。
(4) 交通事情と交通事故対策
ア 交通事情
当地の交通事情は良くありません。当地に鉄道はなく、交通手段は自家用車、タクシー、又はバスとなります。バスは番号によって行き先が違い、ある程度地名がわからないと使いづらいですが、国内各地をほぼ網羅しており慣れると便利です。
道路は狭く駐車場が少ないため路上駐車及び路上停車が多いことなどから、恒常的な交通渋滞が問題視されています。また、雨天の際には道路の冠水が散見されます。
交通マナーの悪い運転手も一部見られ、交通事故や信号無視が散見されます。また、地域によっては陥没が多く見られるほか、街灯やカーブミラーがないため特に夜間は歩行者に注意しましょう。
イ 交通事故防止対策
○ 歩行時
・ 必ず歩道や路肩を歩き、信号のないところでの横断には十分注意する。
・ 青信号であっても、左右を確認するなど安全であると判断してから横断する。
○ 自転車を運転するとき
・ 自転車運転時にはヘルメットの着用が義務付けられており、歩道を走行することは出来ないことに留意する
・ 車と自転車の接触事故が多発していることから、走行時には反射材を身につける他、夜間時の走行は避けるようにする。
○ 自動車を運転するとき
・ 車の通行は日本と同じ左側通行となっている。
・ 周囲のスピードに惑わされず、車間距離を保って余裕のある運転に心掛ける。
・ 路上には陥没箇所が多く舗装状態が悪いので、常にタイヤの状態に関心を持つなど、車両の保守点検を心掛ける。
・ 急な飛び出しや無理な横断をする歩行者もあることから、交差点を通過する際などは、歩行者や横断者に細心の注意を払う。
・ 特に幹線道路などでは高速で走行する車が多く、急な車線変更や後続車による無理な追い越しもあるので、特に右左折や車線変更時には後方への注意も必要です。
・ 路上には動物の死骸や落下物が散乱している様なところもあれば、激しい降雨による冠水や、がけ崩れが発生して道路が遮断されるなど、急激な道路状況の変化に留意する。
・ 車の故障や万一の事故などで困った場合の連絡先を控えておく。。物損事故が発生したときにはその場から立ち去らず、警察及び保険会社に連絡し、物損事故現場の立ち会いを求めるように依頼する。
○公共交通手段(バス)を使うとき
・ あらかじめ小銭を用意し、財布や高額紙幣を取り出す機会をなくす。
バス会社 サイト
(5) テロ・誘拐被害対策
ア テロ被害対策
当地では国際テロに関する情報は確認されていませんが、近年の世界のテロ情勢からも日本人が国際テロのターゲットになる可能性が排除できないことから、常日頃から新しい情報をニュース等で確認するようにし、注意深い行動を心がけて下さい。
イ 誘拐対策
当地で誘拐事件は頻繁に発生していませんが、銃撃事件や強盗、性犯罪等の凶悪事件が発生しており、結果的に誘拐に繋がるケースも起こり得るために注意が必要です。
幼児や学童生徒は常時保護者や学校職員の監護下に置くとともに、女性の単独行動にも十分注意する必要があります。知らない人から声をかけられたり、人通りの少ないところで同じ車がついてきたりする場合には、注意してその場から離れるようにしましょう。また、銀行からの帰り道等は、寄り道せずまっすぐ自宅へ帰るようにしましょう。
(6) 緊急連絡先
ア 日本大使館
電話:+1-246-538-5700 (開館時)
+1-246-832-4915 (時間外用・緊急時)
メールアドレス ryoji@rt.mofa.go.jp (領事班)
イ バルバドス政府関係
○警察:211
○消防:311
○救急:511
○総合病院:
・Queen Elizabeth Hospital(公立) +1(246)436-6450
・FMH Emergency Medical Clinic(私立) +1(246)228-6120 / 6121
・Sandy Crest Medical Center(私立) +1(246)419-4911
・Urgent Care(私立) +1(246)538-3838
○滞在許可等問い合わせ:
・入国管理局 +1(246)535-4158
・グラントレー・アダムス国際空港 +1(246)536-1300
日頃から緊急時の家族の連絡先や連絡方法を把握、確認し、携帯電話等に登録する、連絡先の控えを持ち歩くなどに心掛けて下さい。
イ 携行品及び非常用物資の準備
非常用物資は各人で御用意願います。日頃から数日間過ごせる程度の保存食品や飲料水の他、下着類、ラジオ、携帯ライト等の確保をお願いします。
最近では2021年4月にバルバドスの西側にあるセントビンセントにおいて火山が噴火し噴煙による被害がありました。また、同年7月には65年ぶりにハリケーンエルサが直撃し、島の至る所で建物の崩壊や木々の倒木被害があり、一部地域においては1週間以上の断水が起きました。停電、断水がいつ起きても対応できるよう水の確保に努めて下さい。
(2) 緊急事態発生時の行動
ア 基本的心構え
緊急事態が発生した場合は、慌てずに正しい情報に基づいて行動することが大切です。まず、御家族や知人の無事と安全を確認するなど、連絡をとりあって行動しましょう。また、危険が迫っているような場所には近付かないで下さい。
イ 事実の把握
可能な限り、現地ニュースサイト、アプリの情報はもとより、当大使館からの情報を確認して下さい。ハリケーンなどは、位置や災害情報がインターネットで確認でき、外務省では海外安全情報をホームページで提供しています。
〇 バルバドスにおける主なニュースサイト
・バルバドス国営テレビ
・GIS(政府情報サービス機構)
・Nation News Barbados
・Barbados Today
○気象情報サイト
・バルバドス気象局
・National Hurricane Center
・NOAA(National Oceanic and Atmospheric Administration)
ウ 大使館との連絡網の確保
万一緊急事態に遭遇した場合には、警察等のほかに大使館領事班にも御連絡くださるようお願い致します。
状況に応じて、大使館から皆様に電話やメールなどで安否の確認やお願いをする場合があります。自宅や仕事場など通常の連絡先から離れる場合には携帯電話を携行し、周囲の人に居場所を明示しておくなど、連絡が取れる状況を確保していただきますよう御協力をお願い致します。
エ 避難場所
ハリケーンの襲来や暴動の発生など、危険・不穏な状況に遭遇した場合には、基本的に自宅などに待機し、みだりに出歩かないで下さい。
自宅などに居ることが危険又は不安であったり、電話や電子メールなどが通じなくなったりした場合には日本大使館に避難することを考えて下さい。
1 旅券
(1)常時6か月以上の残存有効期間があることを確認しておいて下さい。(6か月以下の場合には当館にご相談下さい)
(2)旅券の最終頁の「所持人記載欄」は漏れなく記載しておいて下さい。
(3)下段に血液型(blood type)を記入しておいて下さい。
(4)当国における外国人登録証明書、ID等はいつでも持ち出せる状態にしておいて下さい。
2 現金、貴金属、貯金通帳等の有価証券、クレジットカード
(1)これらのものは、緊急時には旅券同様すぐ持ち出せるように保管しておいて下さい。
(2)現金は家族全員が10日間程度生活できる外貨(米ドル)及び当座必要な現地通貨を予め用意しておくことをお勧めします(国により通貨持ち出し制限がある場合があるので注意)。
(3)出国する場合の出国税及び空港使用税(これらが必要な場合)の用意も必要です。
3 自動車等の整備
(1)自動車をお持ちの方は常時整備しておくよう心掛けて下さい。
(2)燃料は十分入れておくようにして下さい。
(3)車内には、懐中電灯、地図、ティッシュ等を常備しておいて下さい。
(4)なお、自動車を持っていない方は、近くに住む自動車を持っている人と平素から連絡を取り、必要な場合に同乗できるよう相談しておいて下さい。
4 携行品の準備
避難場所への移動を必要とする事態に備え、上記1~3に加え次の携行品を備えて、すぐ持ち出せるようにして下さい。
(1)衣類・着替え
長袖・長ズボンが賢明。行動に便利で、殊更人目を引くような華美なものでないもの。麻、綿等吸湿性、耐暑性に富む素材が望ましい。
(2)履物
行動に便利で靴底の厚い頑丈なもの。
(3)洗面用具
タオル、歯磨きセット、石鹸等。
(4)非常用食料等
しばらく自宅待機する場合も想定して、米、調味料、缶詰類、インスタント、食品、粉ミルク等の保存食及びミネラルウォーターを、家族全員が10日間程度生活できる量を準備しておいて下さい。一時避難の目的で自宅から他の場所へ避難する際には、この中からインスタント食品、缶詰類、粉ミルクを、また、ミネラルウォーターを入れた水筒(大型が望ましい。)を携行するようにして下さい。
(5)医薬品
家庭用常備薬の他、常用薬、外傷薬、消毒用石鹸、衛生綿、包帯、絆創膏等。
(6)ラジオ
可能であればNHK海外放送(ラジオ・ジャパン)、BBC、VOA等の短波放送が受信できる電池使用のもの(電池の予備も忘れずに)。
(7)その他
懐中電灯、予備の強力バッテリー、ライター、ローソク、マッチ、ナイフ、缶切り、栓抜き、紙製の食器、割り箸、固形燃料、簡単な炊事用具、可能であればヘルメット、防災頭巾(応急的に椅子に敷くクッションでも可)等。
海外生活の安全対策の心構えとしては、平素から皆様御自身が安全対策に関心を持ち、適度な警戒心を維持することにあります。現地での生活は、出張や観光目的で外国を訪れる場合と異なり、更なる警戒が必要となります。 この「安全の手引き」では、バルバドスで生活する上で、予期せぬ犯罪に巻き込まれないよう、事前に気を付けるべき事柄をとりまとめました。皆様の安全な生活に少しでも役立てば幸いです。
在留届・たびレジ登録のお願い
「在留届」は、御本人及び御家族の各種領事手続きの際に利用されるだけではなく、邦人が事件や事故に遭った場合や緊急事態発生時等に、必要に応じて緊急連絡先(関係者)への連絡を行うために使われます。また、バルバドスにておきた事件や事故、生活のための情報等を当館より発信しますので、3か月以上滞在する場合は在留届、三か月未満の滞在予定の方はたびレジより登録手続きをお願いします。
I 防犯の手引き
(1) 防犯の基本的な心構え
海外での生活において「安全対策をし過ぎる」ということはありません。被害に遭った人は皆、「よりによってどうして自分が?」と言います。「自分は大丈夫!」という過信を捨てて、安全対策を見直しましょう。(2) 最近の犯罪発生状況
バルバドスは観光業が国の大きな収入源であることから、政府は治安対策を重要な課題として取り組んでおり、カリブ諸国の中では比較的治安が良いとされていますが、空き巣、窃盗、強盗、性犯罪、麻薬関連の犯罪などが多く発生しており、観光客が被害に遭うケースも散見されています。また、2023年に発生した21件の殺人事件の内、14件は銃器によるものでした。
(3) 防犯のための具体的注意事項
ア 住居防犯
〇 住居の選択
警備員が常時駐在するビル型又はタウンハウス型の共同住宅が比較的安全と言えます。 独立一戸建の場合は、番犬や警報設備の設置などを検討して下さい。
〇 住居の警備方法
施錠式ゲートの付いたしっかりした外塀があることが望ましく、必要に応じて有刺鉄線等を設置することをお勧めします。監視カメラの設置も防犯に効果的です。
夜間に暗がりをつくらないために、外灯などの照明機材を設置することをお勧めします。
外部から侵入が可能な窓には、頑丈なバーグラー・バー(防犯柵)を設置することをお勧めします。また、警報装置(出来れば警備会社と自動リンクしたもの)を設置することをお勧めします。必要があれば番犬を飼うことも有効です。
イ 外出時の注意事項
○ 外出するとき
・ 夜間の外出はできるだけ控え、暗い場所や人通りが少ない場所を歩かないようにする。
・ 夜間のビーチは麻薬取引の現場となる場合があるので、近づかないようにする。
・ 夜間の一人歩きや、女性だけでの行動はしないようにする。
・ 現金の所持は必要な分に限定し、貴金属や宝石などの装飾品は身に着けないようする。
・ 両手がふさがるような沢山の荷物を持たないようにする。
・ ID(免許証など顔や居所がわかるもの)と家の鍵は別々に持つようにする。
・ 鞄などは肩からたすき掛けにして持つなど、肌身から離さないようにしましょう。
・ 見知らぬ人に話しかけられても、相手にせず、その場から離れる。
〇 買い物するとき
・ 現金や財布を他人に見られないようにする。
・ 少額の買い物以外は現金払いを避け、クレジットカードなどを利用する。
・ ATMを利用する際は、人目があり建物内に設置されているものを利用する。
・ 夜間に一人での買い物は避ける。
・ レストランや映画館、化粧室等では財布やハンドバッグは膝の上に置くなどして身体から離さないようにする。
・ 荷物は床や空いている椅子においたり、椅子の背もたれに掛けず、常に目の届くところに置く。
○ 犯罪被害にあったとき
・ 犯人に銃やナイフを突きつけられた場合は、抵抗しない。
・ 犯人の顔を凝視したり、反撃するなど、相手を刺激する行動は避ける。
・ 警察と大使館にすぐに連絡をする。
ウ 生活面での注意事項
○ 隣近所
・ 日頃から近所にはどんな人が住んでいるのか関心を持つ。
・ 緊急時に連絡が取れるように、日頃から良い近所付き合いに留意する。
○ 訪問者
・ 必ずドアののぞき穴やインターホンで相手を確認する。
・ 心当たりのない訪問者には十分に注意し、安易にドアを開けない。
・ 不審だと思った場合は、迷わず警備員や警察に連絡する。
○ 使用人
・ 使用人には、日頃から貴重品の所在を明らかにしない。
・ 現金等を目につく場所に置かない。
・ 使用人を過度に信頼しない。
○ 家族
・ 家族の行動予定は毎日確認しておく。
・ 緊急事態が発生した場合の連絡先や集合場所などを、あらかじめ家族内で決めておく。
・ 携帯電話など、家族間の連絡手段を確保しておく。
○ 電話
・ 相手が信用できない、確認できない電話には、応じない。
・ 電話で安易に個人的な情報(住所、身分、職場など)を話さない。
○ 郵便・配送物
・ ドアを開ける前に必ず宛先と発送人を確認する。
・ 宛先が分からない、明確でない、心当たりのない郵便物は、警察等関係機関に通報する。
・ 配達人の所属事業所が不明確な場合には、十分な注意を怠らない。
・ 変なにおいや音、液体漏れがあった場合は触らずに警察へ通報する。
○ 鍵
・ 家の鍵は財布やIDなどと一緒にせず、別々に保管する。
・ メイド等の使用人には鍵を預けない。
・ 玄関などの扉には、2つ以上の錠前を設置したり、暗証番号入力式機器などの導入を検討する。
○ 旅行
・ 旅行などで家を長期間空けるときは、信頼のおける人以外には口外しない。
・ 部屋や外灯の一部の照明を点けたままにするなどの防犯対策を講じる。
・ 電気、電話、水道などの料金を事前に支払っておく。
・ 警報装置の作動状況を確認しておく。
(4) 交通事情と交通事故対策
ア 交通事情
当地の交通事情は良くありません。当地に鉄道はなく、交通手段は自家用車、タクシー、又はバスとなります。バスは番号によって行き先が違い、ある程度地名がわからないと使いづらいですが、国内各地をほぼ網羅しており慣れると便利です。
道路は狭く駐車場が少ないため路上駐車及び路上停車が多いことなどから、恒常的な交通渋滞が問題視されています。また、雨天の際には道路の冠水が散見されます。
交通マナーの悪い運転手も一部見られ、交通事故や信号無視が散見されます。また、地域によっては陥没が多く見られるほか、街灯やカーブミラーがないため特に夜間は歩行者に注意しましょう。
イ 交通事故防止対策
○ 歩行時
・ 必ず歩道や路肩を歩き、信号のないところでの横断には十分注意する。
・ 青信号であっても、左右を確認するなど安全であると判断してから横断する。
○ 自転車を運転するとき
・ 自転車運転時にはヘルメットの着用が義務付けられており、歩道を走行することは出来ないことに留意する
・ 車と自転車の接触事故が多発していることから、走行時には反射材を身につける他、夜間時の走行は避けるようにする。
○ 自動車を運転するとき
・ 車の通行は日本と同じ左側通行となっている。
・ 周囲のスピードに惑わされず、車間距離を保って余裕のある運転に心掛ける。
・ 路上には陥没箇所が多く舗装状態が悪いので、常にタイヤの状態に関心を持つなど、車両の保守点検を心掛ける。
・ 急な飛び出しや無理な横断をする歩行者もあることから、交差点を通過する際などは、歩行者や横断者に細心の注意を払う。
・ 特に幹線道路などでは高速で走行する車が多く、急な車線変更や後続車による無理な追い越しもあるので、特に右左折や車線変更時には後方への注意も必要です。
・ 路上には動物の死骸や落下物が散乱している様なところもあれば、激しい降雨による冠水や、がけ崩れが発生して道路が遮断されるなど、急激な道路状況の変化に留意する。
・ 車の故障や万一の事故などで困った場合の連絡先を控えておく。。物損事故が発生したときにはその場から立ち去らず、警察及び保険会社に連絡し、物損事故現場の立ち会いを求めるように依頼する。
○公共交通手段(バス)を使うとき
・ あらかじめ小銭を用意し、財布や高額紙幣を取り出す機会をなくす。
バス会社 サイト
(5) テロ・誘拐被害対策
ア テロ被害対策
当地では国際テロに関する情報は確認されていませんが、近年の世界のテロ情勢からも日本人が国際テロのターゲットになる可能性が排除できないことから、常日頃から新しい情報をニュース等で確認するようにし、注意深い行動を心がけて下さい。
イ 誘拐対策
当地で誘拐事件は頻繁に発生していませんが、銃撃事件や強盗、性犯罪等の凶悪事件が発生しており、結果的に誘拐に繋がるケースも起こり得るために注意が必要です。
幼児や学童生徒は常時保護者や学校職員の監護下に置くとともに、女性の単独行動にも十分注意する必要があります。知らない人から声をかけられたり、人通りの少ないところで同じ車がついてきたりする場合には、注意してその場から離れるようにしましょう。また、銀行からの帰り道等は、寄り道せずまっすぐ自宅へ帰るようにしましょう。
(6) 緊急連絡先
ア 日本大使館
電話:+1-246-538-5700 (開館時)
+1-246-832-4915 (時間外用・緊急時)
メールアドレス ryoji@rt.mofa.go.jp (領事班)
イ バルバドス政府関係
○警察:211
○消防:311
○救急:511
○総合病院:
・Queen Elizabeth Hospital(公立) +1(246)436-6450
・FMH Emergency Medical Clinic(私立) +1(246)228-6120 / 6121
・Sandy Crest Medical Center(私立) +1(246)419-4911
・Urgent Care(私立) +1(246)538-3838
○滞在許可等問い合わせ:
・入国管理局 +1(246)535-4158
・グラントレー・アダムス国際空港 +1(246)536-1300
II 在留邦人緊急事態対処マニュアル
(1) 平素の準備と心構え
ア 連絡手段の確保日頃から緊急時の家族の連絡先や連絡方法を把握、確認し、携帯電話等に登録する、連絡先の控えを持ち歩くなどに心掛けて下さい。
イ 携行品及び非常用物資の準備
非常用物資は各人で御用意願います。日頃から数日間過ごせる程度の保存食品や飲料水の他、下着類、ラジオ、携帯ライト等の確保をお願いします。
最近では2021年4月にバルバドスの西側にあるセントビンセントにおいて火山が噴火し噴煙による被害がありました。また、同年7月には65年ぶりにハリケーンエルサが直撃し、島の至る所で建物の崩壊や木々の倒木被害があり、一部地域においては1週間以上の断水が起きました。停電、断水がいつ起きても対応できるよう水の確保に努めて下さい。
(2) 緊急事態発生時の行動
ア 基本的心構え
緊急事態が発生した場合は、慌てずに正しい情報に基づいて行動することが大切です。まず、御家族や知人の無事と安全を確認するなど、連絡をとりあって行動しましょう。また、危険が迫っているような場所には近付かないで下さい。
イ 事実の把握
可能な限り、現地ニュースサイト、アプリの情報はもとより、当大使館からの情報を確認して下さい。ハリケーンなどは、位置や災害情報がインターネットで確認でき、外務省では海外安全情報をホームページで提供しています。
〇 バルバドスにおける主なニュースサイト
・バルバドス国営テレビ
・GIS(政府情報サービス機構)
・Nation News Barbados
・Barbados Today
○気象情報サイト
・バルバドス気象局
・National Hurricane Center
・NOAA(National Oceanic and Atmospheric Administration)
ウ 大使館との連絡網の確保
万一緊急事態に遭遇した場合には、警察等のほかに大使館領事班にも御連絡くださるようお願い致します。
状況に応じて、大使館から皆様に電話やメールなどで安否の確認やお願いをする場合があります。自宅や仕事場など通常の連絡先から離れる場合には携帯電話を携行し、周囲の人に居場所を明示しておくなど、連絡が取れる状況を確保していただきますよう御協力をお願い致します。
エ 避難場所
ハリケーンの襲来や暴動の発生など、危険・不穏な状況に遭遇した場合には、基本的に自宅などに待機し、みだりに出歩かないで下さい。
自宅などに居ることが危険又は不安であったり、電話や電子メールなどが通じなくなったりした場合には日本大使館に避難することを考えて下さい。
資料(緊急事態)
緊急事態に備えてのチェックリスト
1 旅券
(1)常時6か月以上の残存有効期間があることを確認しておいて下さい。(6か月以下の場合には当館にご相談下さい)
(2)旅券の最終頁の「所持人記載欄」は漏れなく記載しておいて下さい。
(3)下段に血液型(blood type)を記入しておいて下さい。
(4)当国における外国人登録証明書、ID等はいつでも持ち出せる状態にしておいて下さい。
2 現金、貴金属、貯金通帳等の有価証券、クレジットカード
(1)これらのものは、緊急時には旅券同様すぐ持ち出せるように保管しておいて下さい。
(2)現金は家族全員が10日間程度生活できる外貨(米ドル)及び当座必要な現地通貨を予め用意しておくことをお勧めします(国により通貨持ち出し制限がある場合があるので注意)。
(3)出国する場合の出国税及び空港使用税(これらが必要な場合)の用意も必要です。
3 自動車等の整備
(1)自動車をお持ちの方は常時整備しておくよう心掛けて下さい。
(2)燃料は十分入れておくようにして下さい。
(3)車内には、懐中電灯、地図、ティッシュ等を常備しておいて下さい。
(4)なお、自動車を持っていない方は、近くに住む自動車を持っている人と平素から連絡を取り、必要な場合に同乗できるよう相談しておいて下さい。
4 携行品の準備
避難場所への移動を必要とする事態に備え、上記1~3に加え次の携行品を備えて、すぐ持ち出せるようにして下さい。
(1)衣類・着替え
長袖・長ズボンが賢明。行動に便利で、殊更人目を引くような華美なものでないもの。麻、綿等吸湿性、耐暑性に富む素材が望ましい。
(2)履物
行動に便利で靴底の厚い頑丈なもの。
(3)洗面用具
タオル、歯磨きセット、石鹸等。
(4)非常用食料等
しばらく自宅待機する場合も想定して、米、調味料、缶詰類、インスタント、食品、粉ミルク等の保存食及びミネラルウォーターを、家族全員が10日間程度生活できる量を準備しておいて下さい。一時避難の目的で自宅から他の場所へ避難する際には、この中からインスタント食品、缶詰類、粉ミルクを、また、ミネラルウォーターを入れた水筒(大型が望ましい。)を携行するようにして下さい。
(5)医薬品
家庭用常備薬の他、常用薬、外傷薬、消毒用石鹸、衛生綿、包帯、絆創膏等。
(6)ラジオ
可能であればNHK海外放送(ラジオ・ジャパン)、BBC、VOA等の短波放送が受信できる電池使用のもの(電池の予備も忘れずに)。
(7)その他
懐中電灯、予備の強力バッテリー、ライター、ローソク、マッチ、ナイフ、缶切り、栓抜き、紙製の食器、割り箸、固形燃料、簡単な炊事用具、可能であればヘルメット、防災頭巾(応急的に椅子に敷くクッションでも可)等。